2020年の実績
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■2020年の実績
By Corporate Program Team
2020年は、コロナ禍で日常生活が大きく影響を受け、弊会にとっても困難な年でした。ボランティアとコミュニティの安全を第一に考え、活動内容に必要な変更を加え、対面ボランティアからオンライン及びリモートボランティアに移行しました。コロナ禍で様々な制限の中、企業ボランティアの皆様は活動企画の段階から参加し、オンラインに切り替えるお手伝いと、新たな活動作りに協力して頂きました。
ここでは、2020年に企業ボランティアと一緒に企画した新プログラムの一部をご紹介します。
デジタルテクノロジーは私たちの日常生活の中心につれ、PCやSNSリテラシーは、より重要な意味を持ちはじめました。モルガン・スタンレーと日本GLPの社員ボランティアが、児童養護施設の子どもたちがソーシャルメディアやデジタルテクノロジーを正しく利用できるようにと、オンラインでSNSリテラシーワークショップをトライアルも含め何回か実施してくださいました。
ボランティアの皆様は、実践的な例とクイズを通して、ワークショップに参加した子どもたちが、ソーシャルメディアに関するリスクについての認識を高めながら、正しくデジタル・テクノロジーを利用できるよう支援してくださいました。
アレクシオン・ファーマの社員ボランティアは、初めてのバーチャル・グローバル・ウィーク・オブ・サービス(GWS)の企画として、革新的なプログラム作りのお手伝いをしてくださいました。STEM教育の一環として、児童養護施設の子どもたちに科学的な実験を通して、様々な薬と、それらが体の中でどのように浸透するのかについて教えてくださいました。
ボランティアは、オンラインで子どもたちと繋がり、実験のプロセスを指導し、体内での薬(カプセル、錠剤、粉など)への反応について説明してくださいました。キャリアセッションでは、各ボランティアが自分の経歴について話したり、子どもたちと同年代のときにどのようなことに興味や情熱を持っていたかなども話し合いました。また、子どもたちが興味を持ち、彼らの視野が広がるようにボランティアの現在のキャリアやこのキャリアを選択した理由についてもお話し頂きました。参加した子どもたちはボランティアの私生活やキャリアパスについて学ぶことに非常に熱心で、交流を楽しんでいました。
山野美容専門学校の先生が、エチケットセッションの一環として、児童養護施設の高校生を対象にオンラインメイクアップ講座を開いてくださいました。施設に住む彼女たちは、集団生活の限られた環境で過ごしているため、メイクアップなどのガイダンスがなかなか受けられないのが現状です。
このセッションは、就職の面接など正式な場で、エレガントで洗練された女性に見えるための簡単なメイクアップテクニックを学ぶのに役立ちます。先生は、手頃な価格で簡単に入手できる商品を使用して、生徒たちが各ステップを実演しながらオンラインでメイクアップの練習をできる内容を提供してくださいました。また、生徒たちが美容の専門家と交流し、日常のスキンケアや美肌情報を知る貴重な機会にもなりました。
これらのオンラインでできる交流会は、児童養護施設の子どもたちや若者が、オンライン環境に慣れ、コロナ禍以降の「ニューノーマル」へ移行したときに大変役立つと考えています。直接対面で子どもたちと会えなくても、オンラインでライフ・スキル・プログラムを行うことにより、ロールモデルとなる尊敬できる大人(ボランティア)と交流できることが、彼らの自信に繋がり、自己肯定感を高めるための手助けにもなると確信しています。
アレクシオン・ファーマのボランティアバンドメンバーのリーダーシップのもと、アレクシオン・ボランティア・チームはシニアホームの利用者様と一緒にシニア世代に人気の曲をミュージックビデオにしてくださいました。活動当日は、ミュージックビデオの制作に関わったボランティアとシニアの皆様がオンラインで繋がり、ビデオやその制作について自由に話し合って交流を深めました。
2回目のセッションでは、主に認知症の疑いのあるシニアの方々を対象に、回想法を用いて、ボランティアとご老人が2対2で過去の思い出の写真を通して話し合うセッションを行いました。
このプロジェクトは、シニアの皆様を楽しませ、彼らの精神的な安定に役たつだけではなく、ボランティアとのオンライン交流会を通して、過去の素敵な経験を話すことにより、昔の出来事を思い出すきっかけ作りにもなりました。
このようなご時世の中、マスクは私たちの日常の必需品になっています。マスクケースは、予備のマスクを持ち歩くときや、野外活動で一時的にマスクを外すときに便利です。マスクケースの使用ニーズは非常に高く、まだ市販の物を簡単に入手できなかったときに、アレクシオン・ファーマ、Box Japan、メットライフ生命、WeWork Japan の在宅勤務中の社員ボランティアの皆様が合計1,731枚のマスクケースを作成してくださいました。手作りのマスクケースは都内の児童養護施設や特別養護老人ホーム、そして東北の子どもたちの施設にもお届けできました。
個人ボランティアや企業ボランティアの心温まる支援のお陰で、弊会は定期的に医療従事者やケアワーカーの皆様に手作りPPEガウンをお届けしています。Box Japan は会社のグローバル・インパクト・デーに初のハイブリット・スタイルによるPPEガウンの作成に協力してくださいました。ボランティアの皆様は、数名は会社で距離をとりながら、その他の方はオンラインで繋がりました。
モンデリーズ・ジャパンのボランティアは、過去2年間、NPO法人シブハナが主催する、渋谷駅周辺の清掃や花を植える活動に参加していましたが、今回は、「パーパスデー」という記念日にシブハナの代表者を講師に迎え、オンラインガーデニング講座を実施しました。
「パーパスデー」は、会社が定める「パーパス」を社員全員で体現する記念日で、この講座は、同社のパーパスの重要な要素である環境保護ついて考え、実践するイベントとなりました。参加したメンバーは、ガーデニングのエキスパートであるシブハナの代表から、自宅の庭やベランダで花や野菜などを育てるための実用的なコツを教えていただきました。外出を自粛しなければならない中、自宅での時間を楽しみ、そして日本の社会に少しでも緑を増やしたいという気持ちを育む有意義なセッションとなりました。
例年、アレクシオン・ファーマの社員ボランティアは荒川の清掃活動に参加してくださっています。今年は、荒川クリーンエイドフォーラム(ACF)の方を招き、環境問題と持続可能な社会についての意識を高めるべくウェビナーを開催しました。ボランティアは、様々なデータと興味深い事例や研究に基づいて、環境の保全とサポートにおける個々の責任について40分間のレクチャーを受け、その後、個々の役割について話し合い、振り返るブレークアウト・セッションを実施しました。その後またメインのグループに戻り、もっとも刺激を受けた問題や課題を共有し、また環境を保護するために個々の約束文を考え宣言しました。このプロジェクトは、ボランティアが環境問題の現状を把握し、環境を保護する責任は各個人にあることを理解するきっかけとなりました。
WeWork Japanのボランティアは、クリスマスの時期に児童養護施設の壁面飾りに協力いただき、飾りつけのクラフトを作成して頂きました。コロナ禍で直接施設訪問ができないため、子どもたちに特別感を味わって頂きたく素敵な壁面飾りと温かい応援メッセージを贈りました。
また、企業ボランティアの皆様は、乳児院の子どもたちや老人ホームの利用者様にクリスマスプレゼントとして温かいメッセージを添えた特別な「Thank You Basket」を用意してくださいました。このような素敵なメッセージや贈り物が、コミュニティの皆様を励ます特別なクリスマスになりました。
例年クリスマスの季節に、ザ・ペニンシュラ東京の皆様が児童養護施設の子どもたちをホテルに招待し、年末に特別なイベントを実施してくださっていました。子どもたちはホテルを訪れ、ホテル内を見学した後に、ボランティアの皆様とジンジャーブレッドハウスを一緒に作るという、ホテルの美味を味わえる贅沢な企画です。
2020年はコロナ禍で、子どもたちをホテルにお招きすることができなかったため、オンラインで「ジンジャーブレッドハウス作り」を企画しました。必要な材料や飾り付けは、事前に各施設に届けて頂きました。このご時世でもジンジャーブレッドハウス作りができたことに子どもたちはとても喜んでいました。個性豊かに飾られたジンジャーブレッドハウスは、ケースに入れて何日か展示した後、子どもたちみんなで食べました。
対面の活動ができない中でも、2020年半ばからバーチャルでボランティア活動を開始し、525名の企業ボランティアにより22のプロジェクトを実施。1150名以上のコミュニティの方々のニーズに応えることができました。
皆様の心温まるごご支援(寄付、マッチングキャンペーン、助成金)と企業ボランティアの革新的なアイデアがなければ、このような新しいプログラムを実施することはできなかったと思います。私たちは、プログラムでのクリエイティビティ(創造性)とイノベーション(革新性)を大切にしながら活動してきました。コロナ禍での私たち、そしてコミュニティでの活動を支えてくださった企業パートナーの皆様の継続的なご支援に、心より感謝申し上げます。これからも企業ボランティアの皆様と共に、コミュニティのニーズに合った有意義なボランティア活動を企画し、提供していくことを楽しみにしています。